こんにちは、いつも「かつコード」のサイトをご覧いただきまして、ありがとうございます。
毎週金曜日にブログとしてリポートをお伝えしております。
46回目の本日は、「API連携とは?」について解説します。
ホームページや業務システムを運用していると、次のような場面が増えてきます。
「予約システムの情報を顧客管理にも入れたい」
「お問い合わせが来たら、社内の管理システムにも登録したい」
「ECサイトの注文情報を別のシステムでも確認したい」
「外部サービスの情報を自社のシステムで使いたい」
このようなときに登場するのが、API連携です。
APIという言葉を聞くと、「プログラミングの難しい話」と感じるかもしれません。しかし、考え方そのものはそれほど難しくありません。
簡単に言えば、API連携とは、
「異なるシステム同士をつないで、情報をやり取りできるようにすること」
です。
今回は、APIとは何なのか、なぜAPI連携が業務効率化につながるのかを、できるだけ分かりやすく解説します。
APIとは?
APIは「Application Programming Interface」の略です。
簡単に説明すると、あるシステムの機能やデータを、別のシステムから利用するための窓口です。
例えば、予約システムに予約情報が入っているとします。
通常なら、その予約情報を別のシステムで使うために、人が確認して入力し直す必要があります。
しかしAPIが用意されていれば、
予約システム → API → 自社システム
という形で、必要な情報を受け取ることができます。
これがAPI連携です。
レストランの注文窓口に例えると分かりやすい
APIをレストランに例えてみましょう。
厨房には、料理を作るための仕組みがあります。
お客様が厨房に直接入って、
「この料理を作ってください」
と注文するわけではありません。
注文を受け付ける窓口があります。
その窓口を通して注文を伝え、料理を受け取ります。
APIも似ています。
システムの内部に直接入り込むのではなく、決められた窓口を通して情報をやり取りします。
この「窓口」がAPIです。
API連携で何ができる?
API連携でできることは、サービスによって異なります。
例えば、
- 顧客情報を取得する
- 予約情報を取得する
- 商品情報を取得する
- 注文情報を取得する
- データを登録する
- データを更新する
- 決済処理を行う
- メッセージを送信する
などがあります。
つまり、APIを利用すると、別のサービスが持っている機能や情報を、自社のシステムから利用できる場合があります。
身近なところでもAPIは使われている
APIは特別なシステムだけで使われているわけではありません。
例えば、
地図
ホームページに地図を表示する。
決済
ECサイトからオンライン決済を行う。
SNS
SNSへの投稿や情報取得を行う。
天気
天気情報をWebサイトに表示する。
予約
外部予約システムの情報を取得する。
こうしたサービスの裏側でも、APIが利用されています。
普段何気なく使っているWebサービスの中にも、さまざまなAPI連携があります。
API連携と「手入力」の違い
例えば、予約システムに10件の予約が入ったとします。
API連携がなければ、
予約システムを確認
↓
予約情報をコピー
↓
顧客管理システムを開く
↓
情報を入力
↓
保存
という作業が必要になるかもしれません。
これを毎日繰り返すと、それなりの時間になります。
API連携ができれば、
予約システム → 自動取得 → 顧客管理システム
という仕組みにできます。
人が入力する作業を減らせるため、入力ミスの防止にもつながります。
API連携の大きなメリット
API連携にはさまざまなメリットがありますが、特に重要なのが二重入力を減らせることです。
同じ会社名や顧客名を、
「お問い合わせシステム」
「顧客管理」
「請求管理」
「予約システム」
などに何度も入力していると、それだけ作業が増えます。
さらに、入力内容に間違いがあれば、システムごとに情報が違ってしまいます。
API連携によってデータを受け渡せれば、
一度入力した情報を、必要な場所で再利用する
という仕組みを作れます。
API連携は業務効率化につながる
これまでの記事でも、業務効率化について紹介してきました。
お問い合わせを管理する。
CRMで顧客情報を管理する。
予約システムで予約を管理する。
これらをそれぞれ別々に使っているだけでは、情報が分断されることがあります。
そこでAPI連携を使います。
例えば、
ホームページ
↓
お問い合わせ
↓
顧客管理システム
↓
見積もり
↓
契約
↓
請求
という流れをつなぐことができます。
すべてを自動化する必要はありません。
人が判断する部分は人が行い、データの受け渡しなど、ルール化できる部分をシステムに任せるのです。
「システムを全部一つにする」必要はない
API連携の面白いところは、必ずしも一つの巨大なシステムを作る必要がないことです。
例えば、
予約は予約システム。
決済は決済サービス。
メールはメールサービス。
顧客管理はCRM。
ホームページはWordPress。
というように、それぞれ得意なサービスを使うことができます。
そしてAPIを利用して必要な情報だけをつなぎます。
つまり、
「全部を一つにまとめる」のではなく、「必要な部分をつなぐ」
という考え方です。
これは、小規模な会社でも非常に重要な考え方です。
API連携にも向き・不向きがある
便利なAPIですが、すべてのシステムを自由につなげられるわけではありません。
まず、連携したいサービス側にAPIが用意されている必要があります。
さらに、
「何の情報を取得できるのか」
「情報を登録できるのか」
「どのくらいの頻度で利用できるのか」
「認証方法はどうなっているのか」
など、サービスごとに仕様が異なります。
そのため、
「APIがあるから何でも連携できる」わけではない
という点には注意が必要です。
API連携にはセキュリティも重要
APIでは、顧客情報や注文情報など重要なデータを扱うことがあります。
そのため、
- APIキー
- アクセストークン
- 認証
- HTTPS
- アクセス権限
- データの暗号化
- ログ管理
など、セキュリティについても考える必要があります。
特に顧客情報を扱う場合は、
「何のデータを、どこへ、どのように送るのか」
を明確にしておくことが大切です。
API連携を導入する前に考えること
API連携を検討するとき、いきなり、
「どのAPIを使おう?」
と考える必要はありません。
まず、
「今、どんな作業に時間がかかっているのか?」
を確認しましょう。
例えば、
「毎日予約情報をExcelに転記している」
「お問い合わせ内容をCRMに手入力している」
「注文情報を別のシステムにも登録している」
といった作業です。
そして、
「この作業はシステム同士をつなげればなくせるのでは?」
と考えます。
これがAPI連携を検討する第一歩です。
API連携は「魔法」ではない
API連携という言葉から、
「システム同士をつなげれば全部自動化できる」
と思ってしまうことがあります。
しかし、実際にはそうではありません。
例えば、
「予約が入ったら顧客情報を登録する」
という連携を作る場合でも、
- 新規顧客なら登録する
- 既存顧客なら更新する
- 同じメールアドレスなら同一人物と判断する
- エラーが発生したら通知する
など、さまざまなルールが必要になります。
つまり、APIそのものよりも、
「どのような業務フローを作るのか」
を考えることが重要です。
API連携とAIは別のもの
最近はAIが注目されているため、
「AIを使えばシステム連携もできる?」
と思う人もいるかもしれません。
AIとAPIは役割が違います。
APIは、システム同士が決められたルールで情報をやり取りするための仕組みです。
一方AIは、文章の理解や生成、判断のサポートなどに利用できます。
例えば、
お問い合わせ
↓
APIでCRMへ登録
↓
AIが問い合わせ内容を分類
↓
担当者へ通知
というように、APIとAIを組み合わせることもできます。
小さな会社でもAPI連携を活用できる
「API連携は大企業向けのもの」
と思う必要はありません。
むしろ、人手が限られている小規模事業者ほど、
「同じ作業を何度も繰り返さない」
という考え方が重要です。
例えば、
お問い合わせ → 顧客管理
予約 → 顧客管理
注文 → 在庫管理
契約 → 請求管理
など、日常業務の中にデータの受け渡しがあるなら、API連携によって効率化できる可能性があります。
私たちが考えるAPI連携
API連携を考えるとき、私たちは「とにかく連携する」という考え方はしません。
まず、
「何のためにつなぐのか?」
を考えます。
例えば、
「入力作業を減らしたい」
「情報を一元化したい」
「対応漏れをなくしたい」
「お客様への対応を早くしたい」
「複数のサービスを一つの業務フローにしたい」
などです。
目的が明確になれば、どのシステムをつなぐべきなのかも見えてきます。
APIは目的ではありません。
業務をより良くするための手段です。
まとめ
API連携とは、簡単に言えば、
「異なるシステム同士をつないで、情報や機能をやり取りする仕組み」
です。
API連携を活用すると、
- 二重入力を減らせる
- データを自動で受け渡せる
- 情報を一元管理しやすくなる
- 業務の効率化につながる
- システム同士を組み合わせられる
- ホームページやCRM、予約システムなどを連携できる
といったメリットがあります。
ただし、API連携は「つなぐこと」が目的ではありません。
「今の業務のどこに無駄があるのか?」
「どの作業を自動化できるのか?」
を考え、その手段としてAPIを活用することが大切です。
これからシステムを導入するときは、
「このサービスにはAPIがありますか?」
という視点を持ってみるのもおすすめです。
システムを一つずつ導入するだけでなく、それぞれのシステムをつなげて、一つの業務の流れとして考える。
それが、これからの業務効率化では重要になっていくでしょう。
今日からできる3つのこと
① 同じ情報を何度も入力している作業を探す
「顧客情報を複数のシステムに入力している」など、二重入力になっている作業を書き出してみましょう。
② 「どのシステムとどのシステムをつなぎたいか」を考える
例えば「ホームページと顧客管理」「予約システムと顧客管理」のように、情報を受け渡したい場所を整理してみましょう。
③ APIの有無を確認する
現在利用しているサービスにAPIが用意されているか確認してみましょう。
ただし、APIがあるかどうかだけで判断するのではなく、何ができるAPIなのかまで確認することが大切です。